美意識



神学生の頃、説教学の講義で「説教は美にまで高められなければならない」と何度も教えていただきました。卒業して27年が経とうとしていますが、いつも大切にしている教えです。美意識について、『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』という示唆に富んだ一般書があります。現代は「直感と感性の時代」、技術や効率性だけではなく、美意識が重要になっているという内容で、興味深いです。
この本の最後の章に、読者への簡単なテストが出て来ます。「エジソン」と「実験工房」。この二つの文字に共通する点は何でしょう。「発明だ!」と思った人は考えすぎです。直感ですから、読まずに、見る力を鍛えるという話しです。ちなみに、幼稚園児に聞いてみると、すぐに答えが出るそうです。彼らは字を読むことができないので、大人よりも見る力に長けているいるのです。(答えは最後に書いておきます。)
そして、評論家の小林秀雄さんの文章が紹介されています。「例えば、野原を歩いていて一輪の美しい花の咲いているのを見たとする。見ると、それはスミレの花だと解る。何だ、スミレの花か、と思った瞬間に、もう花の形も色も見るのを止めるでしょう。・・・目を閉じるのです。それほど、黙って物を見るという事は難しいことです。スミレの花だと解るという事は、花の姿や色の美しい感じを言葉で置き換えてしまうことです。言葉の邪魔の這入らぬ花の美しい感じを、そのまま、持ち続け、花を黙って見続けていれば、花はかつて見たこともなかった様な美しさを、それこそ限りなく明かすでしょう。」
ヨハネによる福音書から、イエス・キリストのご受難の物語を学び始めていますが、もし私たちがその話しはよく知っている、前にも聞いたことがあると思ったら、その瞬間、隠された大切な真理に目を閉じしまう可能性があるということです。自分自身、もう一度、初めて十字架のメッセージを聞いたときのように、虚心坦懐、先入観を捨て、もっと幼子のように素直な心で、十字架を見つめ、言葉の邪魔の這入らない福音の素晴らしさ(美しさ)を伝えたいと願いつつ、毎週のメッセージを準備しています。さあ、今週も十字架に注目しましょう。

「エジソン」と「実験工房」の共通点は、エジソンの「エ」と工房の「工」の形が同じだと言うことです。美意識を鍛えましょう。今週も大切なことを大切に。

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氷点と十字架

主を愛しなさい

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