この世で一番の奇跡



「イエスは御自分の身に起こることを何もかも知っておられ、進み出て、『だれを捜しているのか』と言われた。」
ゲッセマネでの出来事をヨハネのカメラはどう捕らえたか。マタイ、マルコ、ルカは苦悶するイエスの姿を追いかけましたが、ヨハネは、まるでイエスが受難劇の進行役であるかのように、イエスの姿を追いかけていきます。ヨハネにおける受難物語、ヨハネはそれをイエスが栄光を受ける時と主張し続けてきました。それゆえゲッセマネからカルバリーまで、これから起こる一連の出来事の主導権は、イエスが握っておられるのです。「わたしは良い羊飼いである。良い羊飼いは羊のために命を捨てる。・・・だれもわたしから命を奪い取ることはできない。わたしは自分でそれを捨てる。・・・これは、わたしが父から受けた掟である」と語られていた通りです。
ところで、イエスはなぜ、「御自分の身に起こることを何もかも知っておられ、進み出て」行かれたのでしょうか。それは、私たちへの愛のためです。私たちがほんとうの私たちを取り戻すためです。
以前、オグ・マンディーノの「この世で一番の奇跡」という本を紹介したことがありますが、数年前に「奇跡のレッスン(今日から理想の自分になる4つの法則)」という新しい訳で出版されています。ストーリーはシンプルです。出版社の社長として会社を大きく成長させ、作家としては著書がベストセラーになり、大成功をおさめたかのような主人公のオグは、それでも幸せや満足感を得られない自分に苛立っていました。そんな彼が、ある雪の日、不思議な老人サイモンと出会います。そして、この二人の対話が始まります。それが「奇跡のレッスン」です。若い日の夢を踏みにじられ、安全な日々と引き換えに、自分の可能性を手放し、よりよい人生を求めようとしなくなった人々。他人だけでなく自分にさえ捨てられてしまった廃品同様の人間を、生ける屍のような状態から甦らせるのが、その老人の仕事でした。二人の対話に、古今東西の賢者たちの言葉がちりばめられていきます。
物語の最後は、サイモンがオグに残した手紙で終わります。その手紙は、「神の覚え書き」という感動のメッセージです。その中には、人生の幸福と成功の秘訣が4つ書かれています。第1に、自分に与えられている恵みに感謝すること、第2に、自分のかけがえのなさを主張すること、第3に、自分の枠を超えること、第4に、本当に自分が欲しいと思っている人生を選ぶ勇気と知恵を持つこと。それが書かれた「神の覚え書き」を今日から100日間、毎日読むなら、あなたの人生は変えられるという本です。訳者に寄れば、「失われた自分を取り戻し、この世で成功するための法則を詩的にちりばめたカジュアルな聖書のようなものです」と言われる「神の覚え書き」。その初めの方に、こんな文章が出て来ます。
「今日、あなたは生きた屍から蘇ります。・・・ラザロの墓でイエスがしたように、今日、私はあなたに出てくるように命じましょう。そうすれば、あなたは運命の洞穴から歩み出で、新しい人生をはじめるでしょう。・・・あなたが生まれたときに聞いて忘れてしまった秘密をいま一度、分かちあいましょう。あなたは私の最大の奇跡。この世で一番の奇跡。それがあなたの最初に聞いた言葉だったのです。そのあとであなたは泣き出しました。・・・あなたは私の面影を宿しています。」
これはオグ・マンディーノの想像ですが、すごいインスピレーションだと思います。母の胎を出て産声を上げる前に、生まれてきた私たちに、「この世で一番の奇跡」と神が語りかけてくださっていたというのです。その声を思い出すなら、私たちは神の面影を宿しているほんとうの自分を取り戻すことができるのです。キリストのご受難の物語こそ、私たちが私たちを取り戻すための、奇跡のレッスンです。もし、このレッスンを受ければ、あなたもきっと、ほんとうの自分を見つけることができるでしょう。キリストが自ら進み出て、お受けになった十字架。それはあなたのためです。あなたが、あなたこそ「この世で一番の奇跡」であることを思い出すための奇跡のレッスンだったのです。

危険な寒さがやって来ているそうです。

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愛の炎

ゲッセマネのキリスト

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