ローマ法王になる日まで



先週は「ハクソー・リッジ」という映画を紹介しましたが、もう一本、いま公開されている「ローマ法王になる日まで」という映画を紹介します。現ローマ法王フランシスコの知られざる激動の半生を描いた作品で、アルゼンチン出身、南米初のローマ法が誕生するまでの物語です。
2013年、第266代ローマ法王に就任したフランシスコは、貧しさや困難にあえぐ人々に寄り添った活動を展開し、環境問題や人種差別、金融システムにも物を申し、国境に壁を作ると発言したトランプ大統領に苦言を呈するなど、大きな影響力を持つ存在です。アメリカの音楽や政治を扱う雑誌ローリング・ストーンの表紙まで飾ったその人気は、“ロックスター”のようだとも喩えらます。
物語は、法王がまだベルゴリオと呼ばれていた青年時代から始まります。当時、アルゼンチンは軍事政権下にありましたが、謎の失踪者が後を絶たず、反政府の動きをする者は容赦なく殺害されました。若くしてアルゼンチンの管区長となっていたベルゴリオは、そんな時代の流れに翻弄されます。1985年、ようやくアルゼンチンの暗黒時代は幕を下ろしますが、ベルゴリオは失意のうちに、ドイツに渡りました。そして、ある日、引き寄せられるように足を踏み入れた教会で「結び目を解くマリア」という一枚の聖画と出会います。この一枚の絵が、その後の彼の人生を大きく変えていくという話しです。
プロテスタントの教会では、カトリックのように聖母マリアや聖人を通して願いごとをしたりはしません。直接キリストに向かって祈りますので、誤解しないようにしていただきたいのですが、結び目を解く神の恵こそ、神の救いではないでしょうか。それは私たちが自分では解けない多くの問題に悩まされているからです。国と国、宗教と宗教、個々の人間関係(夫婦、親子、学校、職場、教会でも・・・)が複雑化しています。何よりも神との関係がもつれ、ややこしくなっていないでしょうか。二つのものが、ほんとうの意味で一つになるために、まずもつれた結び目を解きほぐしていただかなくてはなりません。
ラザロの復活の物語を覚えていますか。手足を布でまかれたまま墓から出て来たラザロに対してイエスが語られた言葉です。「ほどいてやって、行かせなさい。」これがイエスの救いです。イエスは叫んで、こう言われた。「わたしを信じる者が、だれも暗闇の中にとどまることのないように、わたしは光として世に来た。わたしは、世を救うために来たからである。」複雑に絡み合った結び目を解くために来たからである。「ほどいてやって、行かせなさい。」

蒸し暑い日が続いていますが、週末も元気でお過ごしください。

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